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絵画:アーサー・ラッカム 「ケンジントン公園のピーター・パン」17
Arthur Rackham, "Peter Pan in Kensington Gardens" 17

MIDI:ドヴォルザーク 「ユモレスク」
A.Dvorak : Humoreske.





 
おはなし17

 池の向こうに行ってみたいと願っていたピーター・パンに、思いがけない形で幸運が訪れました。

 シェリーという若い詩人が、ケンジントン公園を訪れました。詩人というものはたいてい普通の人とは違っていますが、シェリーは特に変わり者でした。お金なんて今日必要な分さえあれば、あとは余計だと思っているのです。
 その日、シェリーは余分なお金、5ポンド札を持っていたので、彼はそれを折って船を作ると、蛇形池に流してしまいました。
 ボートは夜になって、鳥の島に到着し、カラスのソロモンじいさんのところに届けられました。
 ソロモンじいさんは、お札をいつものように、子どもを欲しがっているお母さんからの手紙だと思いました。だからお札に大きく書かれた5という字を見て、「なんて欲張りなんだ!」と怒って叫びました。子どもを5人くださいという手紙だと思ったのです。
「この手紙は役にたたないからお前にやろう」
 ソロモンじいさんはそう言って、お札をピーター・パンにくれました。
 けれどピーターは、そのお札で遊んだりしませんでした。お金の価値を知っていたからです。人間でいたのはたった1週間でしたが、知りたかりの赤ちゃんは、なんでもよく観察していたのです。